通常の撮影と違い花火の撮影は、瞬間の光を拾うのではなく、光が広がっていく軌跡を撮影することで、より花火らしい写真とすることが重要です。現在のデジタルカメラのほとんどに搭載されている夜景モードを活用したり、機種によっては花火モードという、花火撮影に適したオリジナルモードを活用することで、シャッタースピードを遅くして光の広がりを撮影することができます。
しかし、シャッタースピードを遅くするということは、通常の撮影よりも長い時間シャッターを開いていることであり、その間カメラが動けば、当然ブレた写真になってしまいます。手ブレ防止モードが搭載されたデジタルカメラも増えてきましたが、花火撮影でのシャッターの解放時間には数秒の時間が必要であり、手ブレ防止モードではそのブレを抑えることはできないでしょう。
★手ブレで失敗した写真
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・手持ちでの撮影は論外
カメラを固定せず手で持ったまま撮影した場合、どんなに動かさないつもりでも左の写真のようにほぼ確実にブレてしまいます。カメラが動かないように、三脚などで固定しましょう。三脚はそれほど高いものではなく、数千円で買うことができるのでぜひ活用しましょう。
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・シャッターはやさしく押す
三脚を使ってもシャッターを押す力が強いとカメラが動いてしまい、左の写真のようにブレてしまいます。花火の撮影では通常よりも長い時間シャッターが開いているため、ほんの少しの動きもシビアに反映されます。シャッターは指の腹を使い、あせらずゆっくり押しましょう。
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・安定した場所にカメラを設置する
三脚などを使ってカメラを固定したつもりでも、風で揺れてしまったり、不安定な場所に設置すれば、左の写真のようにブレてしまい、意味がありません。また簡易な三脚は動きやすく、これもブレの原因となります。なるべくしっかりとした三脚を平らな場所に設置し、安定させましょう。
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デジタルカメラによってはリモコンでシャッターを押すことができる機種もあります。リモコン操作は直接シャッターに触れないので、ブレ防止にはとても有効です。また、三脚を使わずに、ベンチなどの平らな場所にカメラを置いて撮影するのもブレを防止する手段です。その場合にはカメラ自体がずれないように最低限の力でシャッターを押しましょう。
前ページで書いた場所選びと、三脚などによるカメラの固定ができれば、ほぼ花火の写真撮影は成功したようなものです。次ページからは撮影対象の花火そのものについて解説します。
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